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夢幻残像
traces of fleeting dreams

– 見たはずの夢の欠片が、まぶたの裏に残る儚い余韻 –

記憶の欠片が、脳裏に残す微かな余韻。
夢なら、覚めた直後には確かにそこにあったはずの景色、声、感情。
時間とともにぼやけ、輪郭を失いながら、日常に溶け、消えていく。

情報が絶え間なく流れ、溢れ続ける現代において、
「感じる」という行為が、知らず知らず社会の”正しさ”に染まりがちです。

そして今、AIが思考を超えてくる時代において、
「記憶する」という行為さえ、忘れつつあるのかもしれません。

感情はどこへ向かうのか。
記憶は誰のものなのか。

「言葉にならない想いは何ですか?」

この『夢幻残像』は、その儚さと向き合い、
写真・映像・詩というかたちで、
一瞬の感情や記憶をすくい上げる試みです。

忘れかけていた「自分自身の感受性」に
もう一度ふれることができたなら──
それが『夢幻残像』の願いです。

2025年 6月
川上 武範